加護亜依とわたし(2)

 私はASAYANのような番組は好きではない。何枚売らなきゃ解散だとか、オーディションやデビュー後に対決させるとか、寺ごもりをさせるとか……。さらに、それをやらせるだけでなく、見せ物にしているのだから。それを喜んだりはらはらしたりしながら見ている連中も私の肌に合わない。(だから、そこでモー娘。がどんなことを経てきたかは、ずいぶん後になってから知ることになる。)
 ただ、「愛の種」にしろ「モーニングコーヒー」にしろ、いい歌だとは思った。でも、やっぱり「モーニング娘。」という名前と、ベタな「モーニングコーヒー」という曲名と歌詞内容から、私には、しょせんB級のアイドルとしか映らなかった。
 デビュー当時、まだ歌番組の中の一ゲストとして彼女らを見ていた。ある日、どの番組か忘れたけど、福田さんが安倍さんをばかにした発言をして、安倍さんが例の大きな声で言い返していた。あるときは福田さんの暴言で言われた飯田さんが泣いてた。テレビの本番中に、楽屋でやるようなことを画面の中でやっている彼女らを見て、「なんなんだ、この子たちは?!」と思った。ましてや、安倍さんや飯田さんのほうが年上なのに――。今の彼女たちには、当たり前の日常的な光景だが、当時はひじょうに新鮮に映ったのだ。
 ふつうは、仲が悪くてもテレビの前では仲良しを装うものが芸能人だと思っていたので、「ああ、この子たちは本当に仲がいいんだなあ」と思った。
 と、同時に、「なんかおもしろいぞ、この子たちは」と大いに興味を持ったのである。
(明日へ続く)
・・・加護ちゃん出てこないじゃん(笑